現代のリーダー層が直面する内面の渇望と、「生きがい」が果たす新たな役割
世界の深層で起きている価値観の抜本的な見直し
私たちが生きる現代において、物質的な指標や短期的な利益だけでは測ることのできない、人間の内面的な充足の重要性がかつてないほど高まっています。この潮流は、社会の第一線で活躍する個人だけでなく、学術や文化、教育の最前線においても明確な事実として表れています。
2025年5月9日、国際的な学術誌である『Journal of Affective Disorders』において、「生きがい」を持たない人は不安障害のリスクが2倍以上に高まるという研究成果が発表されました。これまで身体的な健康との関連が主であった日本固有の概念が、現代人の精神的な健康を根底から支える防壁となることが科学的に証明されたのです。
続いて2025年5月15日には、宮本亞門氏が企画・脚本・監督を務めるショートフィルム『生きがい IKIGAI』の制作と公開が発表されました。能登半島地震のボランティア活動を通じて甚大な被害を目の当たりにした同氏が、極限の状況下で人々が何に希望を見出し連帯していくのかという根本的な問いを、スクリーンを通じて社会全体に投げかけました。
さらに2026年1月19日、次世代の働き方や生き方を研究する産学連携プロジェクトの最終発表において、京都産業大学のチームが「生きがい(IKIGAI)」をテーマにした研究で敢闘賞を受賞したことが公表されました。次世代を担う若者たちが、稼ぐことや得意なことだけでなく、日常の心が動く瞬間に自らの存在意義を見出す取り組みが、これからの社会に必要な指針として高く評価されたのです。
これらの事象は、単なる一時的な流行ではありません。社会全体が、外側から与えられる報酬や評価を超えた、内なる原動力を切実に求めていることの強力な証拠と言えます。
満たされた日々の奥底にある言葉なき問い
長年にわたり事業や投資、あるいはご家族の歩みを力強く牽引してこられた皆様は、すでに社会的な頂を極め、多くの方々から羨望の眼差しを向けられる存在であられることでしょう。日々は充実し、経済的な基盤も盤石であり、これまでのご自身の選択が間違いでなかったことは、積み上げられた実績が雄弁に物語っています。
それにもかかわらず、ふとした瞬間に、ご自身の内側に言葉にはしがたい問いが浮かび上がることはないでしょうか。「これからの人生の時間をより価値のあるものにしたい」「大切な人と共に、より有意義な時間を過ごしたい」という、極めて純粋で深遠な思いです。これまでの人生を全力で駆け抜け、知性と感性を極限まで研ぎ澄ませてこられた方だからこそ抱く、非常に尊い探求心に他なりません。
古代ギリシャの哲学者であるプラトン氏は、「自分自身に打ち勝つことが、最も偉大な勝利である」という言葉を残しています。外部の競争において圧倒的な勝利を収めてきた今だからこそ、ご自身の内面と深く向き合い、真の充足を手にするための次なる領域へと歩みを進める時期が訪れているのです。本記事では、皆様がこれからの日々をさらに豊かに彩るための鍵となる「IKIGAI」の真髄と、それを具現化するための極めて実践的な手法について、深く掘り下げてまいります。
抽象から具体へ|世界が注目する「いきがい」の構造と内面的な棚卸し
四つのリストがもたらす自己の可視化
「生きがい」という言葉は、非常に美しく、ともすれば抽象的な精神論として片付けられてしまう傾向があります。しかし、この概念を実生活に機能させるための「作り方・見つけ方」は、深い自己反省、具体的なリストの作成、そして日常のなかでの実験の反復という、極めて実践的なアプローチによって進められます。
海外の先進的な実践手法においては、まずご自身の内面を徹底的に棚卸しするための「四つのリスト」を作成することが推奨されています。
第一のリストは、「情熱」に関するものです。ここでは、読書や料理など、ご自身が純粋に喜びを感じ、時間を忘れて没頭してしまう活動を少なくとも二十個挙げることが求められます。
第二のリストは、「得意なこと」に関するものです。ご自身の強みや、これまでに他者から高く評価された技術を特定します。ここでは、ご自身の思い込みだけでなく、周囲からの客観的な評価を積極的に活用することが鍵となります。
第三のリストは、「社会的使命」です。ご自身が解決したいと感じる社会問題や、他者のために貢献したいと願う領域を深く考え、言語化します。
そして第四のリストが、「専門性や報酬」です。上記の活動が、将来的にどのような形でご自身の生活や活動資金を支える基盤になりうるのかを洗い出します。
これらのリストを書き出す行為自体が、長年見過ごしてきたご自身の本心と向き合う極めて重要な時間となります。
純粋な情熱から壮大な世界を構築した実例
この「純粋な情熱」が、いかにして後世に残る偉大な成果へと繋がるかを示す、極めて印象的な実例があります。英国のオックスフォード大学で言語学の教授を務めていた、ジョン・ロナルド・ロウエル・トールキン氏のエピソードです。
彼は日々の膨大な学生の答案用紙の採点という、単調な業務に追われていました。ある夏の日、彼は白紙のまま提出された答案用紙を見つけ、そこになんの目的もなく、ただふと思い浮かんだ短い文章を書き留めました。彼は言語学の専門家であり、独自の言語を発明することに並々ならぬ情熱を抱いていました。誰から頼まれたわけでもなく、報酬が発生するわけでもなく、ただ「自分が作った架空の言語を話す種族の歴史を作りたい」という極めて個人的な喜びのために、緻密な世界の構築を始めたのです。
この小さな自己の喜びに基づく行動の反復が、やがて『指輪物語』という世界的な文学作品を生み出すことになります。彼の行動の起点は、社会的使命でも報酬でもなく、ただ「情熱」と「得意なこと」の純粋な重なり合いにありました。真の「ikigai」は、いかなる巨大な事業であっても、最初は極めて個人的で小さな喜びから芽吹くものなのです。
日常に組み込む自己探求|「IKIGAI」を具現化する段階的アプローチ
ベン図の近似値を探る柔軟な思考
四つのリストを作成した後は、それらがどのように交差するかを探る段階に入ります。
ここで多く用いられるのが、四つの要素が重なり合う図解(ベン図)です。
しかし、ここで極めて重要な視点があります。それは、すべての要素が寸分違わず重なる完璧な交差点を求める必要はなく、近似する領域を見つけるだけで十分に機能するということです。
圧倒的な成果を出されてきた皆様であれば、事業において「完璧な計画」よりも「素早い仮説検証」がいかに重要であるかをご存知のはずです。内面的な探求においても同様であり、少しでも重なりを感じる領域があれば、それを日々の生活の中で小さく試していくことが求められます。
習慣化と内省を深める具体的な手法
1.小さな検証の反復:ボランティアや個人的な研究を通じた観察
圧倒的な成果を出されてきた皆様は、綿密な事業計画を立て、大規模な投資を行って確実な結果を導き出すことに長けていらっしゃいます。しかし、内面的な探求においては、いきなり人生の方向性を決定づけるような大きな決断を下すのではなく、「候補となる活動を極めて小さく試す」ことが強く推奨されています。
例えば、これまでの専門知識を活かして週末の数時間だけ若手起業家の相談に乗る(プロボノ活動)ことや、地域のボランティア活動に月に1度だけ参加してみる、あるいは、以前から興味のあった歴史や芸術の分野について、ご自身のためだけに1つのテーマを決めて1ヶ月間だけ研究してみる、といったアプローチです。
ここで重要なのは、行動を起こした後に「ご自身の心身のエネルギーがどう変化したか」を緻密に観察することです。その活動を終えた後、心地よい充足感や新たな活力が湧いてきたのか、それとも単なる義務感や疲労だけが残ったのか。この感情の動きというデータを集め、ご自身の感覚に最も馴染むように活動の方向性や頻度を微調整していく過程が、IKIGAIを確かなものへと形作る最大の鍵となります。
2. 実践を強固にする「10の法則」の具体的な活用
日々の生活の中でIKIGAIの感覚を維持し、さらに深めていくための枠組みとして、海外で広く支持されている「10の法則」が存在します。その中でも、特に現代のリーダー層に有効な実践として以下の要素が挙げられます。
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活動を継続すること: 役職や第一線から退いたとしても、ご自身の価値観に合う活動(趣味、学び、社会貢献など)を生涯にわたって継続することです。利益に関わらず、常に何かに情熱を注いでいる姿勢が、生命力を高く保ちます。
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良き友人で周りを囲むこと: 利害関係やビジネスの繋がりを一切持たない、純粋に時間を共有できる友人と定期的に会うことです。お互いを認め合い、心理的な安全性が保たれる関係性は、精神的な充足を飛躍的に高めます。
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生活の規律を守り、日々を活発に過ごすこと: 朝は遅くまで寝ておらず、太陽の光を浴びて適度な運動を取り入れるなど、身体的な基盤を整えることです。体調の良し悪しや生活リズムは、内面的な目的意識に直接的な影響を与えます。
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感謝を表現し、記録すること: 毎日、自然の恵みや周囲の人々の何気ないサポートに対して感謝の念を持ち、それを日記(感謝日記)として書き留める習慣です。これにより、当たり前と思っていた日常の中に無数の喜びを見出すことができるようになります。
3. マインドフルネスによる内省と、リストの定期的な更新
多忙な日常を過ごす皆様にとって、最も意識的に確保すべきなのが、今この瞬間に意識を向ける「マインドフルネス(瞑想)」の時間です。過去の出来事に対する分析や、未来の展開への予測を一旦すべて手放し、ご自身の呼吸や、今感じている感覚だけに深く集中する時間を、1日10分間だけでも設けます。
この深い内省の時間を経ることで、以前作成した「好き」「得意」「世界ニーズ」「報酬」の4つのリストが、現在の自分に本当に合っているかを客観的に見つめ直すことができます。人間の価値観や情熱は、年齢や環境の変化とともに常に進化していくものです。そのため、リストは1度作って終わりではなく、数ヶ月に1度の頻度で見直し、定期的に更新していくことが極めて有効です。
小さな検証の反復が生み出す飛躍
この「小さな検証の反復」がいかに状況を打破するかを示す歴史的な実例として、航空機の発明で知られる米国のライト兄弟(オーヴィル・ライト氏とウィルバー・ライト氏)の軌跡が挙げられます。
、19世紀末から20世紀初頭にかけて、人類初の動力飛行という夢に向けて、世界中の著名な科学者や実業家たちが莫大な資金と国家の威信を懸けて開発競争に挑んでいました。彼らの多くは、初めから巨大で複雑な機体を建造し、大観衆が見守る中で華々しい公開実験を行っては、思い通りにいかない結果に直面し、計画そのものが頓挫するという事態を繰り返していました。これは、すべてを一度の大きな挑戦に懸ける、極めて重圧の大きいアプローチです。
しかし、米国のオハイオ州で自転車屋を営んでいたウィルバー・ライト氏とオーヴィル・ライト氏のアプローチは、これらとは根本的に異なっていました。彼らには潤沢な資金も、政府からの援助もありませんでした。その代わり、彼らは「物事がなぜそのように動くのか」という、極めて純粋な知的好奇心と、機械の構造を紐解くことに対する深い「情熱」を持っていました。
自作の風洞実験装置と、200種類以上の翼の検証
1901年、彼らは初期のグライダーでの滑空テストにおいて、期待したほどの揚力(機体を持ち上げる力)が得られないという壁に直面しました。当時、航空力学の絶対的な基準とされていた計算式が存在していましたが、彼らは自らの観察から「前提となるデータそのものが間違っているのではないか」という仮説を立てます。
ここで彼らが取った行動こそが、「IKIGAI」を育む上で私たちが最も学ぶべき点です。彼らは、より大きな機体を作り直すような無謀な賭けには出ませんでした。その代わり、自分たちの自転車店の奥に、全長約1.8メートルの手作りの「風洞実験装置」を構築したのです。
彼らはこの小さな箱の中で、金属片や蝋で作った200種類以上の翼の模型に風を当て、どの形状が最も効率よく揚力を生み出すかを、何ヶ月にもわたって一つひとつ丹念に計測し、膨大なデータを手書きで記録していきました。
誰の目にも触れない暗い作業場での、果てしなく地味な作業の連続です。しかし、彼らにとってこの時間は、決して苦痛ではありませんでした。新たな形状を試し、メーターの針が動くのを観察し、自分たちの仮説が少しずつ立証されていく過程そのものが、深い没入を伴う極めて純度の高い喜びであったのです。社会的な名声や莫大な報酬(四つの要素のうちの「報酬」)は、この時点では彼らの原動力の中心にはありませんでした。ただ、「好き」と「得意」が重なり合う領域で、小さな検証を繰り返すことに彼らの「いきがい」が存在していたのです。
日常のなかに「自分だけの風洞実験装置」を持つこと
この数ヶ月に及ぶ小さな実験のデータ蓄積が、結果として1903年の歴史的な有人動力飛行の成功へと直結します。
これまで第一線で多大な責任を背負い、確実な成果を求められ続けてきた皆様にとって、これからの人生における内面的な探求は、かつての国家的な航空機開発競争のように「絶対に結果を出さなければならない巨大な事業」ではありません。いきなり今の環境をすべて手放し、人生のすべてを懸けるような大きな決断を下す必要は全くないのです。
私たちが学ぶべきは、ご自身の日常のなかに「自分だけの小さな風洞実験装置」を設けることです。
それは、これまでの専門分野とは全く異なる領域の本を1冊だけ読んでみることかもしれませんし、週末の2時間だけ、純粋な興味に従って特定の活動に参加してみることかもしれません。その際、「これが将来の役に立つか」「誰かの評価を得られるか」という基準は完全に手放してください。そして、その活動を通じて「ご自身の心がどれほど躍動したか」「どれほど心地よい没入感を得られたか」という感情の変化だけを、ライト兄弟が風力を記録したように、静かに観察していただきたいのです。
「小さな検証」を日常に組み込むこのプロセスは、いかなる大きな重圧も伴いません。ただ、純粋な好奇心に従って「試す」という行為の連続が、やがて皆様の内面に、決して揺らぐことのない確固たる充足感をもたらす強力な推進力となるのです。
試行錯誤がもたらす価値観の転換|内面的な調和を手にした実例
視点の変化がもたらす行動の変容
ご自身の純粋な情熱に基づき、日常の中に小さな実験を取り入れていくと、生活の質に明確な変化が現れ始めます。
この変化を記録し、客観的に把握するための優れた手法として、「内省のための記述(ジャーナルプロンプト)」の活用があります。
具体的には、週末にその週を振り返り、純粋な喜びを感じた瞬間を書き留める「週一喜びメモ」の習慣です。
同時に、健康、仕事、家族、趣味、社会という「五つの柱」について、ご自身の生活の調和が取れているかを定期的に反省し、書き出します。
この五つの柱を意識することで、仕事という一つの側面だけに過剰に依存していた状態から脱却し、ご家族との対話やご自身の健康維持といった、これまでは後回しにされがちだった要素に対して、新たな価値を見出すことができるようになります。

日常の観察から社会的使命を見出した軌跡
この「日常の小さな観察」からご自身の情熱を発見し、それを社会的使命へと繋げた実業家の実例があります。日本の世界的スポーツ用品メーカーであるアシックスの創業者、鬼塚喜八郎氏のエピソードです。
戦後の混乱期において、彼は「若者たちの心身の健全な育成に貢献したい」という強い使命感を持っていました。しかし、当初はどのような事業を通じてそれを実現すべきか、明確な答えを持っていませんでした。ある日、彼は夕食で出されたタコとキュウリの酢の物を食べていた際、タコの吸盤が器に強く張り付いていることに目を留めました。この何気ない日常の観察が、当時開発に行き詰まっていたバスケットボールシューズの靴底の構造に対する決定的な閃きをもたらしたのです。
彼は吸盤の仕組みを靴底に応用するという「小さな実験」を繰り返し、結果として世界中のアスリートを支える画期的な製品を生み出しました。彼の日々は、巨大な理念を掲げることだけでなく、目の前の事象に対する純粋な好奇心と、それを形にするための試行錯誤によって満たされていました。利益や効率という物差しを一度手放し、ご自身の感覚に素直に従うことが、結果として最も大きな社会への貢献に繋がるのです。
探求の途上で直面する思考の罠と、「生きがい」を維持するための心得
完璧主義という最大の障壁
真の豊かさを追求する過程で、知性が高く責任感の強い方ほど直面しやすい思考の罠が存在します。その最たるものが、「すべての条件が完璧に揃った究極の目的を見つけなければならない」という完璧主義です。
先述したベン図を用いる際、多くの方がこの罠に陥ります。四つの円が重なる中心点を見つけられない状態を「不完全である」と思い込み、行動を起こす前に思考の段階で停滞してしまうのです。しかし、海外の専門的な見解においても、完璧な交差点ではなく近似でよしとする柔軟さこそが、探求を持続させるための必須条件であると強調されています。
ご自身の心に生じた小さな好奇心や、心地よいと感じる微小な感情の揺れに対して、「これは仕事にはならない」「社会の役には立たない」と即座に判断を下すのではなく、まずはその感情を大切に育てていく寛容さが必要です。
長期的な視点と受容の精神
もう一つの罠は、取り組んだ物事がすぐに形にならなかった際、焦りを感じてしまうことです。
ドイツの偉大な作曲家であるヨハネス・ブラームス氏の生涯は、この葛藤と受容を見事に示しています。彼は、ベートーヴェンという過去の巨匠の圧倒的な業績に強い重圧を感じ、自らの第一交響曲を発表するまでに、実に二十一年という長い歳月を費やしました。彼は完璧を求めるあまり、自らの作品を何度も書き直し、世に出すことをためらい続けていたのです。
しかし、二十一年の試行錯誤の末にようやく作品を発表したとき、その曲は彼自身の深い内省と情熱が凝縮された傑作として歴史に名を刻むことになりました。そして何より、一度その「不完全かもしれない」という恐れを手放し、作品を世に問いかけたことで、彼はその後の作曲活動において驚くほどの自由と創造性を獲得したのです。
皆様がこれからの人生において新たな学びや活動に踏み出す際、すぐに成果が出なかったり、予想ほどの感動が得られなかったりすることがあるかもしれません。しかし、その試行錯誤の過程自体が、ご自身の内面を豊かに耕すための大切な時間なのです。答えを急がず、その過程をただ静かに味わう余地を残すこと。それこそが、成熟した知性を持つ方々にのみ許された、最も贅沢な時間の使い方に他なりません。
次なる次元の豊かさへ|今日から始める「IKIGAI」の再構築
重要な三つの視点の集約
ここまでの内容を振り返り、皆様のこれからの人生をさらに光り輝かせるための重要な視点を三つに集約いたします。
一つ目は、頭の中で完璧な答えを探すのではなく、ご自身の「情熱」「得意なこと」「社会的使命」「専門性」の四つのリストを作成し、内面を可視化すること。二つ目は、壮大な目標に縛られることなく、近似の領域での小さな実験を繰り返し、それを習慣へと昇華させること。そして三つ目は、「健康」「仕事」「家族」「趣味」「社会」という五つの柱を定期的に点検し、人生全体の調和を保ちながら、純粋な喜びを記録し続けることです。
思考を現実の行動へ移すために
最後に、今日からすぐに実践できる極めて具体的な行動を一つご提案いたします。
今週末、あえてデジタル機器の電源を切り、上質な紙とペンをご用意ください。そして、「健康、仕事、家族、趣味、社会」という五つの柱について、現在の状況をありのままに書き出してみてください。さらに、今週ご自身が理屈抜きに喜びを感じた瞬間を一つだけ選び、「週一喜びメモ」として記していただきたいのです。
このいかなる評価も介入しない、完全に個人的な内省の時間が、皆様の心を本来の豊かな状態へと引き戻す強力な起点となります。
フランスのノーベル賞作家であるアルベール・カミュ氏は、次のような言葉を残しています。「真の寛大さとは、すべてを現在に与えることである」。
過去の圧倒的な実績に縛られることなく、また見えざる未来に心を奪われることもなく、今この瞬間に存在する微細な喜びに全力で向き合うこと。それこそが、真の「いきがい」を手にするための唯一の道です。
この先の豊かな時間の中で、皆様はご自身と、そして大切なご家族と共に、どのような喜びを分かち合っていくのでしょうか。
What will you leave on this planet?(あなたはこの地球に何を残しますか?)

【執筆・監修:ウィングストン調査研究部】
当財団では、世界中の人々が一度きりの人生を大切な人とともに歩み、
自分らしく輝き続けられる社会の実現を目指しております。
その一環として、日本発の概念である「いきがい(IKIGAI)」に注目し、多角的な研究を行っています。
「海外から見たIKIGAIの受容」や「生涯現役で活躍する高齢女性のライフスタイル分析」など、
共有可能な知見を多数蓄積しております。フォーラムへの登壇、カンファレンスでの発表、
メディア掲載のご依頼につきましては、下記担当までお気軽にお問い合わせください。
一般財団法人ウィングストン・ジャパン財団
担当:田中
【引用元・参考情報】
- prisma-capacity.eu(Finding your Ikigai)
- thoroughbredbhc.com(Finding Your Purpose with Ikigai: A Step-by-Step Guide)
- notesbythalia.com(How To Find Your Ikigai; A Step-by-Step Guide with Journal Prompts)
- calm.com(Ikigai: what it is and how to use ikigai to find your purpose)
- youtube.com(Discover Your Purpose in Life (Ikigai in 4 Steps))
- deltapsychology.com(Your Complete Ikigai Discovery Guide)
- ikigaitribe.com(The 10 Rules of IKIGAI: The Japanese Secrets To a Long and …)
- seekingikigai.online(How To Find Your Ikigai)
- bluthywellness.com(Step-by-Step Guide to Filling Out an Ikigai Worksheet)
- youtube.com(How to Find Your Ikigai: Discover Your Purpose in 4 Simple Steps)
- positivepsychology.com(6 Worksheets & Templates to Find Your Ikigai)
- linkedin.com(5 SIMPLE STEPS TO DISCOVER YOUR IKIGAI (AND FIND YOUR …))
- bitesizelearning.co.uk(Using ‘Ikigai’ to reflect on your work)
- thechallengecoach.com(Finding your IKIGAI: Why to get up in the morning)
- youtube.com(#shorts How to create your own Ikigai)
- CareNet Academia (「生きがい」がない日本人は不安障害リスクが2倍以上に)
- 映画『生きがい/能登の声』公式サイト / 映画.com (生きがい IKIGAI)
- IKIGAI広場 (【IKIGAI×産学連携】かちぞうゼミ2025最終発表にてIKIGAI WORKS×京都産業大学森口ゼミチームが敢闘賞を受賞!)