生きがいの実証:私たちが向かうべき未来の形
映画『最高の人生の見つけ方』より。余命宣告を受けた二人の男性が、人生の最後にやり残したことを叶える旅に出る物語の中に、心に深く突き刺さる場面が存在します。壮大なピラミッドを見下ろしながら、一人がもう一人に、古代エジプトの死生観にまつわる二つの問いを投げかけるのです。
「お前は、人生に喜びを見つけたか?」
「お前の人生は、他者に喜びを与えたか?」
この根源的な問いは、現代を生きる私たちの心にも、重く、そして鋭く響き渡ります。
2024年に世界最大規模の世論調査会社イプソスが発表した「グローバル幸福感調査」において、日本は対象となる30カ国中28位という結果が示されました。「幸せである」と回答した日本人はわずか57%に留まり、とりわけ自国の経済状況に対する満足度が著しく低いことが明らかになっています。物質的なインフラが極めて高度に発達し、安全性や利便性において世界最高水準を誇るこの国で、半数近くの人々が幸福を感じきれていないという事実は、現代社会が抱える複雑な構造を浮き彫りにしています。
しかし人々は、身近な愛する人との関係には確かな幸福を感じています。それにもかかわらず、社会全体に対してどこか閉塞感を覚えてしまうのは、裏を返せば、「誰かが用意した正解」ではなく「自分自身の意志で社会と関わりたい」という、純粋なエネルギーの裏返しかもしれません。この閉塞感を突破する鍵は、外側の評価に答えを求めるのをやめ、自らの内側にある価値観を社会へと表現していく、より主体的な生き方の中にこそ隠されているはずです。
経験を重ね、社会や家庭において一定の役割を果たしてきた方々は、ふとした瞬間に立ち止まり、内なる声に耳を傾けることがあります。「これからの人生の時間をより価値のあるものにしたい」「大切な人と共に、より有意義な時間を過ごしたい」という思いは、決して贅沢な悩みなどではなく、人間が本来持っている、魂の根源的な欲求に他なりません。これまでの人生で多くの責任を全うし、懸命に走り抜けてきたからこそ、残された命の時間を何に使うべきかという問いが、切実なものとして立ち現れるのです。
本記事では、この深い問いに対する一つの明確な結論を提示します。それは、生きがいとは決して「社会的に有用な成果を上げること」や「経済的な対価を得ること」だけを指すのではなく、自己と他者が深く共鳴し合い、互いの存在を肯定し合う循環の中にこそ宿るという事実です。2025年5月に開催された国際カンファレンス「THE WING TOKYO 2025」は、まさにこの思想が現実化した場として、多くの人々にパラダイムの転換をもたらしました。本記事を読み進めることで、これまで無意識のうちに抱えていた重圧から解放され、日常の何気ない風景の中に、新たな光と価値を見出すための端緒を掴むことができるはずです。
幸福のパラドックス:私たちが囚われている思い込みの正体
映画『アバウト・タイム』のクライマックスで語られるメッセージが、私たちの心に深く響きます。過去にタイムトラベルできる能力を持つ主人公が、最終的にたどり着いた結論。それは、「特別な力を使って過去をやり直すのではなく、ごく普通の日常を、これが最後の日であるかのように、慈しみながら生きること」でした。
一日の価値を、やり遂げたタスクの量や効率で測るのではなく、目の前の人と交わした微笑みや、心が動いた瞬間、つまり「愛」の純度で測ること。劇中で描かれるこの視点は、時間を単なる「消費される資源」ではなく、自らの手で輝かせることのできる「最高のギフト」として再定義させてくれます。
多くの人が無意識のうちに信じ込んでいる「生きがいの呪縛」が存在します。それは、生きがいを持つためには、常に生産的でなければならず、社会の役に立つ明確なスキルを持ち、他者から分かりやすく評価される存在でなければならないという思い込みです。私たちは幼い頃から、何かしらの成果を出すことで存在を認められるという条件付きの肯定に囲まれて育ってきました。そのため、年齢を重ねて社会的役割が変化したり、第一線を退いたりした途端に、自分には価値がないのではないかという虚無感に襲われることがあります。
この心理構造は、底に小さな穴の空いた美しい器に、絶えず水を注ぎ続けようとする行為に似ています。どれだけ外側からの評価や物質的な豊かさという水を注いでも、内なる渇きが完全に癒えることはありません。常に「もっと生産的でなければ」「もっと役に立たなければ」という強迫観念が、注いだ水をあっという間にこぼれ落としてしまうからです。
しかし、生きがいとは、外から何かを満たすための器ではありません。それはむしろ、自らが豊かな泉となり、周囲の土壌に惜しみなく水を分け与えるような、自然な湧き出しのプロセスそのものです。「何かを生産しなければ価値がない」という強固な錯覚を手放した時、日常の景色は劇的に変化します。朝、大切な人のために一杯の温かいお茶を入れること。すれ違う見知らぬ人に微笑みかけること。花壇の草木に水をやること。それら一つひとつの行為が、世界との尊い交信であり、そこにこそ本質的な価値が宿っていることに気づくのです。
思想が現実化する場:「THE WING TOKYO 2025」の全貌
2025年5月11日、日本初の外国大学日本校として知られる名門テンプル大学の東京キャンパスにて、「THE WING TOKYO 2025」が開催されました。この国際カンファレンスは、「最高の働きがいと最幸の生きがいの見つけかた」という普遍的なテーマを掲げ、世界中から選ばれた100名の参加者が集う、極めて特別な空間となりました。
主催は、未来を育みかけがえのない命を守る活動を展開する一般財団法人ウィングストン・ジャパン財団、さらにシルバースポンサーとして、日本のテレワーク推進の先駆者である株式会社いーキャリサポート(旧・株式会社志木サテライトオフィス・ビジネスセンター)および一般社団法人地域連携プラットフォームが名を連ねています。
登壇者には、海外からの特別ゲストをはじめ、世界一幸福な国と呼ばれるブータンのGNH(国民総幸福量)センターディレクターであるツォキ・テンジン氏、テンプル大学のヘザー・ラマー准教授、ウィリアム・スウィントン副学部長、30年以上の立法府および連邦議会での経験があるシェリー・ブレスラー氏など、各界の第一線で活躍する国際的な有識者が集結しました。単なる知識の共有に留まらず、参加者全員が主体的に社会課題に向き合い、1年間にわたるフォローアップを通じて実際の行動へと移していく、結果にコミットする画期的なプログラムとして構成されています。
また、ネスレ日本やマルコメをはじめとする日本を代表する企業各社も、社会課題に取り組む本理念に深く賛同し、特別サポーターとして参画してくださいました。
ネスレ日本さんは、「Make your world」というブランドメッセージを掲げ、一杯のコーヒーを通じて環境や生産者、そして次世代にポジティブな変化をもたらす「ちょっとしたヒーロー」になれることを提唱されています 。当日、会場にて提供してくださった「ネスカフェ ホイップタイム ラズベリーショコラテ」の芳醇な香りとリッチな泡は、参加者の緊張を優しく解きほぐし、自分を大切にする豊かなひとときを彩ってくださいました 。
また、マルコメさんは、「日本のあたたかさ、未来へ。」を掲げ、日本古来の発酵文化を現代、そして次世代へと継承する活動を続けておられます 。今回、お土産として提供してくださった「プラス糀 発酵育ちの米糀ミルク」は、伝統的な知恵と現代の健康ニーズが融合した、まさにIKIGAIを支える身体の土台作りを象徴する一品でした 。
自らの事業を通じて社会課題を解決し、世界をより良くしようとする両社の温かなサポートは、会場全体に「社会とのつながり」という確かな手応えと勇気を与えてくださいました 。
自己超越への飛翔:主催者が示したIKIGAIの新たな地平
一般財団法人ウィングストン・ジャパン財団の代表理事を務める石尾美海が、本カンファレンスの共同主宰を務めました。石尾が語ったスピーチは、生きがいという概念の根源的な意味を改めて問い直すものであり、参加者の皆さまからも「極めて重要な示唆に富んでいる」との声が寄せられました。
石尾は、エンジェル投資家としての活動や数多くの企業の顧問を務める傍ら、ダボス会議関連行事やニューヨークでの国連関連サミットに登壇するなど、国際的な舞台で現在も圧倒的な活動を展開しています。その活躍を、カンファレンス参加者の多くの方々から「なぜそれほどまでに多忙な中で、次々と新たな社会貢献活動に取り組むことができるのか」と問われることに対し、石尾は自らの内面にある純粋な動機を明示しました。
それは、『もし自分を頼りにしてくれる人がこの世界に誰もいなければ、大好きな家族と愛犬と共に、穏やかな海を眺めながら日々を過ごすだけで十分に幸せである』、という一人の人間としての素朴な本音でした。しかし、石尾の視線の先には、常に支援を必要とする人々や、より良い未来を創ろうと孤独に奮闘する起業家たちがいます。『彼らがいるからこそ、自らの器をさらに広げ、新たな知識を吸収し続けるのだ』という、石尾の強い決意がそこにありました。
これは、自身の能力や資源を他者のために惜しみなく提供し、そこで得た知見をさらに次の世代へと確かなバトンとして手渡していく「自己超越」のプロセスに他なりません。生きがいとは、決して個人の内部に完結するものではなく、他者からの切実な要請に応え、自らの存在を社会の大きなうねりの中に投じることによって初めて立体的な意味を持つ。そんな石尾の生き様から導き出された仮説が、ここで提示されることとなりました。
世界のリーダーたちが語る、人生を動かす5つの証言
カンファレンスに登壇したリーダーたちのスピーチは、生きがいという概念を様々な角度から照射し、その立体的な構造を浮き彫りにしました。
ある海外からのゲストはカンファレンス当日、自身の活動の原点となった「We’ve got to get more women to the table.(より多くの女性を、意思決定の場であるテーブルにつかせなければならない)」という力強い使命感を語りました 。これは単なる女性支援の枠を超え、あらゆる個人が自らの声を社会に届け、重要な役割を担うことの正当性と重要性を説くものです 。アフガニスタンの女性たちが、困窮した状況下にあっても自らの手仕事を通じて「誇り」と「尊厳」を守り抜こうとするエピソードを紹介したその言葉には、他者と対等に繋がり、貢献し合うことこそが真の生きがいの核であるという深い洞察と愛情が込められていました 。
ブータンGNHセンターのツォキ・テンジン氏は、世界で最も幸福な国と呼ばれるブータンの哲学を共有しました。ブータンでは、幸福は外的な要因によってもたらされるものではなく、自らの内面を整え、自然やコミュニティと調和して生きることから生まれると考えられています。彼女が紹介した「四人の友」という伝統的な絵画の物語は、象や猿などの動物たちが、一人では届かない果実を得るために互いに協力し合う姿を描いており、私たちの幸福が他者との深い相互依存関係の上に成り立っていることを美しく表現していました。
テンプル大学ジャパンキャンパスの国際ビジネスプログラム副学部長を務めるウィリアム・スウィントン氏は 、情報過多な現代における「意識的な時間の使い方」について、教育学的かつ実直な洞察を共有しました 。
氏は、学生たちにバランスの取れた人生の範を示す立場にありながらも、強大なデジタル・アルゴリズムが個人の時間を侵食しようとする現代社会の構造に対し、いかにして「主体性」を保ち続けるかという、現代リーダーが直面する切実な課題を鋭く指摘しました 。あふれるノイズの中から、真に自己の幸福と社会への貢献に資するものだけを厳選し、周囲の喧騒に左右されない独自の道を歩むこと 。その重要性を説く真摯な姿勢は、単なる理論の提供に留まらず、時代と対峙しながら絶えず自律を実践し続けるリーダーとしての知的な誠実さを、聴衆の心に深く刻みました 。
株式会社いーキャリサポート(旧・株式会社志木サテライトオフィス・ビジネスセンター)代表取締役の柴田郁夫氏は、3000名以上のキャリアコンサルタントを育成してきた経験から、「傾聴」と「共感」の圧倒的な力を提示しました。ブータンの人々が寺院で自らのためではなく他者のために祈る姿に深い感銘を受けたという彼は、人を評価したり表面的な言葉で褒めたりするのではなく、相手の存在を丸ごと受け入れ、真摯に耳を傾けることこそが、相手の内に眠る才能や生きがいを引き出す最大の支援になると語りました。
ある参加者は、現場での経験の中で培った「応援力」という画期的な概念を披露しました。才能ある人をただ引き上げるのではなく、自信がなさそうにしている人をあえてチャンピオンに指名し、周囲がそれを全力で祝福するという「逆えこひいき」の実践。他者の成功を自らのことのように喜び、応援し合う文化が根付いた環境では、誰もが恐れることなく新たな一歩を踏み出すことができるという事実は、大人社会における組織論や幸福論にも直結する極めて重大な示唆を含んでいました。
具体から見えてくる普遍の法則:言葉が意味へと変わる瞬間
映画『英国王のスピーチ』の終盤、吃音(きつおん)という大きな壁に苦しんできた国王が、ついに自らの真実を伝えようと「I have a voice!(私には声がある!)」と叫ぶ場面があります。これは単に声が出たということではなく、一人の人間として自らの居場所を認め、果たすべき使命を全身で引き受けた瞬間の、魂の叫びです。私たちは誰もが、自分だけの「声」を持ち、それを世界に届ける正当な権利を持っているのだということを、この物語は鮮やかに教えてくれます。
カンファレンスにおいて、海外からのゲストが共有してくださった「より多くの人々を意思決定の場(テーブル)につかせなければならない」という信念は、まさにこの「声を取り戻す」精神と深く響き合っているのかもしれません 。社会の中で自分らしい生きがいを見出すための第一歩は、自分自身を過小評価するのをやめ、「自分もまた、その場にいるべき大切な一人である」という確信を持つことから始まるのではないでしょうか 。アフガニスタンの女性たちが、過酷な環境にありながらも手仕事を通じて「お返しをしたい」と願い、自らの誇りと尊厳を守ろうとしたエピソードは、人間が対等な関係の中で貢献し合うことの尊さを物語っています 。
こうした自己受容と誇りこそが、実は社会貢献という「他者への愛」を育むための、揺るぎない土台となっていくのかもしれません 。自らが世界に受け入れられ、価値ある存在として「テーブル」に座っているという静かな安心感があってこそ、人は初めて「自分を使い、誰かの役に立ちたい」という純粋な願いを、具体的な行動へと移すことができるのではないでしょうか 。IKIGAIとは、自分自身の存在を肯定し、その満たされたエネルギーを社会の循環へと差し出したときに立ち現れる、命の輝きそのものと言えるのかもしれません 。
ある参加者が提唱する「応援力」もまた、この原理を他者へと拡張したものです。自信を持てない存在に対して惜しみない称賛と応援を送る行為は、相手に対して「あなたはここにいていい」「あなたには価値がある」という圧倒的な存在の肯定を与えます。生きがいとは、孤立した個人の中で完結するものではなく、他者からの承認と、他者への貢献という関係性の網の目の中で生じる現象であることが分かります。自らが世界に受け入れられているという安心感があってこそ、人は初めて他者のために自らの命の時間を使おうと思えるのです。
異なる軌道が交差する点:すべての証言が指し示す一つの真理
ある海外ゲストの自己肯定の哲学、ある参加者の応援の文化、そしてヒマラヤの小国ブータンで育まれてきた他者のために祈るというツォキ・テンジン氏の調和の精神。地理的にも文化的にも全く異なる背景を持つこれらの証言は、見事なまでに一つの方向を指し示しています。
それは、私たちが真の幸福や生きがいを感じる瞬間は、常に「孤立した自己の利益」から離れ、「他者との分かち合い」へと意識が向かった時に訪れるという事実です。自分自身を肯定し、その満たされたエネルギーをもって他者を全力で応援し、最終的にコミュニティ全体の調和と幸福を祈る。これらは独立した要素ではなく、人間の心が成熟していく過程における一連の美しい循環構造を形成しています。
自分のためだけに富を蓄え、自分のためだけに時間を使おうとする限り、人は際限のない渇望から逃れることはできません。しかし、自らの持つ経験や知恵、そして温かな眼差しを他者へと向けた瞬間、世界は全く異なる色彩を帯び始めます。個人の内側に閉じ込められていたエネルギーが社会へと循環し始めた時、生きがいは確固たる実感を伴って、私たちの命を根底から震わせるのです。
会場を包み込んだ共鳴:証言を受け取った人々の熱狂
カンファレンスの場において、これらの証言を直接受け取った参加者たちの心にも、静かで力強い変容が起きていました。
ある参加者は、支援を必要としていた若者が自信を取り戻し、自らの力で未来を切り拓いていった経験を振り返りながら 、周囲が全力で応援し、肯定する環境さえあれば、人は必ず上を向いて歩み出せるという確信を深めていました 。応援という行為が、他者の人生の軌道を大きく変えるほどの力を持つことを再認識する、極めて意義深い時間となったようです 。
また別のある参加者は、これからの時代におけるチームでのコミュニケーションやリーダーシップをグローバルな視点から学ぶという熱い想いを胸に、カンファレンスに参加されました 。かつて視察で訪れた自然と調和した空間作りを自らの現場に取り入れるなど、常に極上のホスピタリティを探求し続ける方にとって、世界で活躍する方々の教養にダイレクトに触れる体験は、自らが実践する地域や周囲との調和を大切にする働き方が、次世代に継承すべき「生きがい」であり、理想とする「おもてなし」の核であることを、改めて力強く確信される貴重なひとときとなったようです 。
ある参加者は、日本人が歴史上最も心身ともに活力に満ちていたとされる元禄以前の時代の食文化とエネルギーに言及し、食事のあり方が人間の思考や行動にいかに深い影響を与えるかを共有しました。身体を内側から整えることが、精神の自由と生きがいに直結するという独自の視点は、多くの参加者に新たな気づきを与えました。
ある参加者は、直感に従って即座に行動を起こすことの絶大な可能性について語りました。思いついたアイデアを頭の中だけで終わらせるのではなく、恐れずに世界へと放っていく軽やかさこそが、新たな縁を引き寄せ、想像を超えた未来を創造していく原動力になるという事実を、自らの体現をもって示していました。
ある参加者は、自らが心から愛するもの、情熱を傾けられるものの「エキスパート」になることの重要性を熱く訴えかけました。好きではないものに時間を費やしている余裕は私たちの人生にはないという切実なメッセージは、自らの心の声に嘘をつかず、決断して行動することの尊さを参加者の胸に深く刻み込みました。
そしてまた、ある参加者の方は、「今の人生の時間を、生き甲斐をもって歩めているか」という、ご自身へ、そして他の参加者へ向ける一貫した問いを深く攜えていました。老年学の研究を通じて多くの人生の終盤に寄り添ってきた彼女だからこそ行き着いた、「自らの身体を整え、自分なりの人生をしっかりと歩むことが、次世代により良い世界を残すことに繋がる」という真摯な信念。単なる健康維持を超え、ベストパフォーマンスを発揮するための心身の調律こそが、実りある人生を叶えるための揺るぎない基盤であるということ。彼女は、カンファレンスの端々で交わされる対話を通して、国境や立場を越えて響き合う人々の深い情熱を、心に刻んでおられました。
自己と他者が溶け合う空間:IKIGAIの構造
IKIGAI(生きがい)とは、どこか遠い場所に隠されている宝物でも、特定の選ばれた人間だけが到達できる境地でもありません。それは、自己の喜びと他者の喜びが深く溶け合い、境界線が消失した空間に生じる、持続的なエネルギーの循環そのものです。
自らが心から愛し、得意とすることが、世界のどこかで誰かの痛みを癒やし、誰かの背中を押す力となる。その時、私たちは「自分がここに存在していても良いのだ」という究極の肯定感を獲得します。生きがいとは固定された状態ではなく、与え、受け取り、また与えるという、果てしなく続く生命の呼吸のようなものです。この循環の中に身を置くことこそが、物質的な豊かさだけでは決して埋めることのできない、魂の深層を満たす唯一の道なのです。
今日、この瞬間から始まる変化:あなた自身の物語を動かすために
この記事を読み終えた5分後、あなたは何を選択するでしょうか。人生を劇的に変えるような大きな決断は、今すぐには必要ありません。ほんの些細な行動で構わないのです。
例えば、身近にいる大切な人に「いつもありがとう」という短い言葉を伝えること。あるいは、これまで無意識のうちに自分を縛っていた「役に立たなければならない」という思い込みに気づき、ただそこにいるだけの自分を優しく許してあげること。その極めて小さな意識の転換と行動こそが、停滞していたエネルギーの循環を再び呼び起こし、あなたの人生という物語を新たな章へと進める確実な一歩となります。
終わりなき問い:私たちの命の時間が向かう先
映画『ライオン・キング』の主題歌『Circle of Life』。広大なサバンナを舞台に、命が誕生し、やがて土に還り、また新たな命の糧となるという「命の環」を力強く歌い上げた壮大な楽曲です。私たちは決して独立した個体ではなく、過去から未来へと連なる巨大な生命の連鎖の一部として、この世界に息づいています。
私たちがこの世界で過ごす時間は、永遠ではありません。限られた命の時間を何に使い、誰と共に生きるのか。その日々の選択の集積が、私たちの人生そのものを形作っていきます。
What will you leave on this planet?(あなたはこの地球に何を残しますか?)
この壮大な問いに対する答えは、あなたの日々の振る舞いの中に、他者へ向ける温かな眼差しの中に、そして、あなたが心から喜びを感じる瞬間の中に、すでに静かに用意されています。
追伸:思いが交差する温かな夜——カンファレンス前夜の晩餐会より
カンファレンス開催を控えた5月10日の夜、赤坂プリンスクラシックハウスにて、海外からのゲストや財団の理事メンバーら14名が集う、親密で温かな晩餐会が催されました。歴史ある建築の落ち着いた空間の中で、国境や立場を越えた深いつながりが育まれる貴重な時間となりました。
参加された方々は、それぞれが抱える社会課題への情熱や、そこに至るまでの葛藤を英語で素直に共有し合いました。ある参加者が語る子どもたちの未来への想いや、キャリア支援の専門家である柴田郁夫氏が貫く「働くを、輝くに」という信念など、表舞台では語り尽くせない人生の機微や飾らない素顔までもが分かち合われました。
また、ある海外ゲストも、豊富な経験の裏側にある数々のエピソードを気さくに披露し、場を大いに和ませてくださいました。ある参加者は、そんな海外ゲストの姿勢に「自分もその方のように、自身の行動が誰かの人生に大きな影響を与えられる存在になりたい」と強く胸を打たれたといいます。晩餐会の最後には、お互いの家族の写真を見せ合いながら語り合う、微笑ましく温かな交流の光景も見られました。
このような心通い合う対話の時間があったからこそ、翌日のカンファレンスは単なる知識の共有を超えた、魂の共鳴を呼ぶ場となったのでしょう。「人生の苦難をいかに乗り越えてきたか」という真実の言葉の数々は、参加したすべての人の胸に深く刻み込まれ、これからの1年間に向けた力強い連帯の基盤となりました。



【完全版】IKIGAI(生きがい)とは?国際カンファレンスが証明した「人生の意味」|命の時間を何に使うのか
生きがいとは何か?|世界と語る、未来への羅針盤!未来創造会議オンラインプレミーティング開催
IKIGAIとは?人生の意味と確かな変化|国際カンファレンスTHE WING TOKYO 2025フォローアップミーティング
【執筆・監修:ウィングストン調査研究部】
当財団では、世界中の人々が一度きりの人生を大切な人とともに歩み、自分らしく輝き続けられる社会の実現を目指しております。その一環として、日本発の概念である「いきがい(IKIGAI)」に注目し、多角的な研究を行っています。
「海外から見たIKIGAIの受容」や「生涯現役で活躍する高齢女性のライフスタイル分析」など、共有可能な知見を多数蓄積しております。フォーラムへの登壇、カンファレンスでの発表、メディア掲載のご依頼につきましては、下記担当までお気軽にお問い合わせください。
一般財団法人ウィングストン・ジャパン財団
担当:田中
【引用元・参考情報】
- 2024年イプソスグローバル幸福感調査レポート – Ipsos
- 世界の幸福感 2024 – Ipsos
- 2024 年イプソスグローバル「幸福感調査レポート」発表 – Ipsos
- 幸福感調査、日本はワースト3位。ワースト1位、2位はどの国? – スポーツナビ
- 世界の70%の人が「2024年は良い年になる」と期待 ~日本の期待感は最下位ではあるものの昨年比3%上昇 | イプソス株式会社のプレスリリース – PR TIMES
- 「幸せである」と感じている日本人13年間で13%減 – Ipsos
- 【ネタバレ考察】『最高の人生の見つけ方』がもっと面白くなる3つの秘密! 「バケットリスト」誕生秘話とは? – エウレカスタジオ
- 「他人に喜びを与えたか?」最高の人生の見つけ方(2007) shimo
- 「最高の人生の見つけ方 」の見どころ
- Asmik Ace 英国王のスピーチ 作品紹介
- 戦略的プレゼンテーション講座 英国王のスピーチに見る、クライアントとの正しい関わり方
- 映画ナタリー 映画「アバウト・タイム ~愛おしい時間について~」
- Universal Pictures Japan アバウト・タイム ~愛おしい時間について~
- Filmarks 映画「アバウト・タイム ~愛おしい時間について~」
- Rotten Tomatoes About Time Movie Review
- IMDb About Time (2013) Quotes
- ネスレ日本(Make your world)
- マルコメ(日本のあたたかさ、未来へ。マルコメ)






















